美容室経営の教科書 #15 固定費と変動費

独立して自分の美容室を持った皆さんは経営者です。今まで技術・デザインや接客の勉強はたくさんしてきたと思います。しかし、これからは経営の勉強もしていかなくてはなりません。残念ながら美容師に経営を教えてくれる機関はありません。そこで私の経験をもとに美容室経営の教科書を作りましたので、競合の多い美容業界を勝ち抜くヒントにしていただけたら幸いです。

固定費と変動費

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先生

こんにちは!今日は固定費と変動費について勉強していきましょう!

先生

今日のゴールは固定費と変動費、その内訳を知ること!です。

よろしくお願いします!

ぱん太

お願いします!

先生

前回、前々回で販管費の種類販管費の基準値について学びました。

今回は原価販管費固定費変動費に分けていきます。

ぱん太

固定費?変動費?

先生

固定費とは、

売上の増減に関わらず一定にかかるコスト(費用)のことです。

変動費とは、

売上に比例して増減するコスト(費用)のことです。

ぱん太

へぇ〜。

でも、なんで分ける必要があるんですかぁ?

先生

そう思いますよね。理由は大きく2つあります。

①利益の予測がしやすく、必要な売上も予測できる

②適切なコスト削減ができる

それぞれ説明していきます。

先生

①利益の予測がしやすく、必要な売上も予測できる

例えば、売上が20%アップしたとしても、それに対してコストもかかるので、利益も20%アップとはならないですよね?

では利益はどれくらい増えるのか?この時、コストの計算をするわけですが、コストには固定費変動費があるので、売上が20%アップすると、それに比例して増える変動費がいくらかわかります。固定費は変わりませんので、コストが計算でき、残る利益もわかるのです。

これがわかると、逆に利益を20%アップさせるには、いくらのコストがかかり、いくらの売上が必要かがわかります。

ぱん太

なるほど!

先生

②適切なコスト削減ができる

例えば、ぱん太さんが個人的に貯金していきたいとしましょう。

収入が増えないとしたらどうしますか?

ぱん太

う〜ん・・、食費を削りますかねぇ・・。

先生

今月の貯金のためだけなら、それでも良いと思いますが毎月貯金するためだと厳しいですよね?

ぱん太

確かに・・、毎月食費を削るのは精神的にもつらいです・・。

先生

では、今より家賃の安い所に引っ越したり、保険や携帯の契約プランを見直して安くなったらどうでしょう?

ぱん太

浮いたお金はずっと貯金できます!

先生

そうなんです。

つまり、食費は変動費で、家賃・保険・携帯代などは固定費なので、固定費の見直しは長期的にコスト削減できるのです。

ぱん太

なるほどぉ。

先生

よく大企業が経営難から抜け出す時に、真っ先にリストラに取り組みますよね?

あれは、人件費は固定費で、かつ比率も大きいので、効果が早く大きく出るからです。

ぱん太

そういうことだったんだぁ。

先生

では、美容室のコスト(原価と販管費)を固定費と変動費に分けていきます。

・固定費

■労務コスト ■営業コスト ■運営コスト ■設備コスト

・変動費

■原価 ■管理コスト ■営業コスト ■運営コスト

ぱん太

あれっ、営業コスト運営コストが両方に入ってますけどぉ?

先生

よく気がつきました。

実は、営業コスト運営コストには固定費と変動費の両方が含まれていることがあるんです。ここだけ注意してください。

・営業コスト

固定費・・・広告費、販促費

変動費・・・スタッフの歩合給、ロイヤリティ

・運営コスト

固定費・・・通信費、事務用品費

変動費・・・水道代、電気代、ガス代、灯油代

ただし、どっちに入れるかわからないものはざっくりで結構です。

ぱん太

わかりました。

先生

次に固定費変動費に分けたコストの基準値を入れてみます。

両方に入る営業コストと運営コストは内容からざっくり分けます。

・固定費

■労務コスト45% ■営業コスト2% ■運営コスト4% ■設備コスト13%

固定費合計64%

・変動費

■原価15% ■管理コスト5% ■営業コスト1% ■運営コスト4%

変動費合計25%

となり残った11%が営業利益となります。

ぱん太

固定費がだいぶ多いんですねぇ。

先生

そうですね。異業種だとこれが全然違う比率になります。

先生

最後に今日のまとめです!

今日のまとめ

・固定費とは

売上の増減に関わらず一定にかかるコスト(費用)のこと。

・変動費とは、

売上に比例して増減するコスト(費用)のこと。

・固定費と変動費に分ける理由は

①利益の予測がしやすく、必要な売上も予測できる

②適切なコスト削減ができる

・固定費

■労務コスト45% ■営業コスト2% ■運営コスト4% ■設備コスト13%

固定費合計64%

・変動費

■原価15% ■管理コスト5% ■営業コスト1% ■運営コスト4%

変動費合計25%

両方に入る営業コストと運営コストは内容からざっくり分けます。

先生

今日はここまで!お疲れ様でした!

ぱん太

ありがとうございました!

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