値上げできないのは「性格」じゃない。原因は“損失回避”です
「値上げしたい。でも怖い」
美容室オーナーさんから、いちばん多く聞く悩みのひとつです。
ここで、まず安心してほしいことがあります。
値上げできないのは、あなたが弱いからでも、優柔不断だからでもありません。かなりの確率で 人間の脳の仕様です。
人は「得」より「損」に強く反応する
行動経済学には 損失回避 という有名な性質があります。
ざっくり言うと、
- 1万円得する嬉しさ
よりも - 1万円失う痛み
の方が、ずっと大きく感じやすい。
美容室の値上げは、この「損失」が真っ先に頭に浮かびます。
- 値上げしたら来なくなるかも
- 口コミが落ちるかも
- 指名が減るかも
こうなると、脳は“安全策”を選びます。つまり 現状維持です。
損失回避が引き起こす「割引ループ」
値上げができないと、次に起きやすいのがこれです。
- 予約が不安
- クーポンや値引きで埋める(短期の安心を買う)
- 忙しくなる
- でも利益が残らない
- 余裕がなくなり、さらに値上げが怖くなる
これ、まさに「忙しいのに残らない」の典型ルート。
つまり問題は「価格」だけじゃなく、利益が残る設計になっていないことです。
解決のコツは「値上げ」ではなく“上位比率”
ここで逆転の発想が必要です。
多くの人は「値上げ」を最初にやろうとしますが、順番が逆。
値上げの前にやるべきは、上位メニューが“自然に選ばれる比率”を作ること。
これができると、値上げの怖さが一気に下がります。
なぜなら、損失回避の正体は「一気に変えること」への恐怖だから。
上位比率が整ってくると、価格を上げるのではなく「選ばれ方が変わる」ので、心理的な抵抗が小さくなるんです。
今日からできる「上位比率」の作り方(3ステップ)
① “上位”を決める(まず1つでOK)
上位メニューを増やすと選択肢が多くなって逆効果になりがちです。
まずは 推したい上位メニューを1つ決めてください。
② 提案を「デフォルト化」する
人は“提示された選択肢”を選びやすい(デフォルト効果)。
だから提案はこうします。
- 「今日はこれが一番合います」
- 「これをやると持ちが変わります」
- 「次の来店までのストレスが減ります」
“おすすめ”を毎回同じ型で出すだけで、上位比率が上がります。
③ 数字は「比率」で見る
売上よりも、まず見るのは比率です。
- 上位メニュー比率(上位の件数/全体件数)
- 上位セット率(上位+追加の割合)
- その結果としての平均単価
比率が上がれば、値上げしなくても利益が残り始めます。
そして「値上げしても大丈夫かも」と脳が感じられる状態になります。
まとめ:怖さを消すのは“気合い”じゃなく設計
値上げできないのは性格じゃなく、損失回避。
だから必要なのは根性ではなく、順番と設計です。
- 値上げを先にやらない
- 先に上位比率を作る
- 比率で改善する
これだけで「忙しいのに残らない」から抜けやすくなります。
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