美容室経営の教科書#5 3C分析
独立して自分の美容室を持った皆さんは経営者です。今まで技術・デザインや接客の勉強はたくさんしてきたと思います。しかし、これからは経営の勉強もしていかなくてはなりません。残念ながら美容師に経営を教えてくれる機関はありません。そこで私の経験をもとに美容室経営の教科書を作りましたので、競合の多い美容業界を勝ち抜くヒントにしていただけたら幸いです。
3C分析

こんにちは!今日は経営戦略を立てる上で重要な3つの分析方法の第一弾3C分析について勉強していきましょう!

今日のゴールは経営戦略を立てる上で重要な分析方法3C分析を学ぶこと!です。
経営戦略を決めることは、次回以降も続く講義を受けてからとなります。
よろしくお願いします!

お願いします!

前回、経営戦略の意味、目的、必要性についてお話ししました。
今回は経営戦略を立てる上で必要な情報をどのように分析するかのお話です。

確かに色々な情報がないと作戦は立てられないですね。

そうなんです。でも、どのような情報が必要かわからないですよね?

はい・・。なんでも良いわけないし・・。

大丈夫です。ビジネスにおいて必要な情報の分析の仕方がいくつかありますのでご紹介していきます。今日は第一弾として3C分析をお話ししていきます。

3C分析?

顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)という経営に重要な利害関係のある3者の視点で分析をしてバランスの良い経営戦略を構築していく方法です。3者の頭文字をとって3C分析とよびます。

なるほどぉ。

私たちはどうしても自社の視点に偏り、ひとりよがりな分析をしがちです。3つの中で最も大切なのは、言うまでもなく顧客の視点です。まずは、顧客を満足させる価値が提供できるかどうかを考えなければいけません。

顧客を満足させるの提供?できてるかな?

現在できているかどうかは一旦置いときましょう。顧客が満足する価値を分析するための分析項目を例に出しますので、考えて出せるだけ出してください。正解も不正解もありません。

顧客の分析項目の例
・あなたの会社・お店の現在や将来の顧客は誰なのか?
・その顧客はどんなニーズ(欲求、需要)を持っているか?
・何が購買の決め手になっているか?
・市場(美容業界)はどんな構成になっているか?
→ 例えば低単価の店が多いとか、市販のカラー剤が売れてるとか
・市場の規模や将来性はどれくらいあるか?

考えたこともなかったなぁ。

ほとんどのお店がそうです。いい機会ですので、じっくり考えてみましょう。

次に競合の視点、つまり競争に際して優位性を持てるかどうかを考えることです。

競合の視点って言っても美容室多いしなぁ・・。

そうですね。美容室は全国に約25万4000件あります。コンビニの約4.5倍あります。
信号機より多いなんて言われたりもしますね。ここでの競合はあなたのお店の周辺のお店で結構です。できれば町・市ぐらいの広さで見れた方が良いです。
こちらも分析項目の例を出します。

競合の分析項目の例
・あなたのライバルはどこなのか?
・ライバルたちの強み・弱みは何なのか?
・ライバルは業界をどう見ているのか?
・ライバルたちは顧客からどう見られているのか?
・新たに脅威となるところはないのか?

ライバルが何を考えているかなんて、わからなくないですか?

そうなんです。ライバルにインタビューできるはずもないので、あくまで予測で結構です。

わかりました。

最後に自社の視点です。いつも中にいるので難しいとは思いますが、なるべくフラットに内からの視点、外からの視点を持って考えてみて下さい。
こちらも分析項目の例を出します。

自社の分析項目の例
・あなたは何を目指して事業をやっているのか?
・あなたの会社・お店の強み・弱みは何なのか?
・勝ちパターン、負けパターンは何なのか?
・ビジネスの資源(人、モノ、金、情報、時間)を十分に持っているか?
・事業を進めるのに適した組織になっているか?

これらを使って項目をあぶり出し、ビジネスを成功させるためのポイントや勝ち筋を探していきます。

戦略を立てるのは、あと2つの分析方法を聞いてからで結構です。ここではできる限り、考えられる要素を出して下さい。

わかりました。できる限り出してみます。

最終的には、
「〇〇の実現を目指して、△△の優位性を発揮し、☆☆に対して、□□を提供していく」
といった様な戦略を立てていきます。

楽しみです!

最後に今日のまとめです!
今日のまとめ
・3C分析とは
顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)という経営に重要な利害関係のある3者の視点で分析をしてバランスの良い経営戦略を構築していく方法。
顧客の分析項目の例
・あなたの会社・お店の現在や将来の顧客は誰なのか?
・その顧客はどんなニーズ(欲求、需要)を持っているか?
・何が購買の決め手になっているか?
・市場(美容業界)はどんな構成になっているか?
→ 例えば低単価の店が多いとか、市販のカラー剤が売れてるとか
・市場の規模や将来性はどれくらいあるか?
競合の分析項目の例
・あなたのライバルはどこなのか?
・ライバルたちの強み・弱みは何なのか?
・ライバルは業界をどう見ているのか?
・ライバルたちは顧客からどう見られているのか?
・新たに脅威となるところはないのか?
自社の分析項目の例
・あなたは何を目指して事業をやっているのか?
・あなたの会社・お店の強み・弱みは何なのか?
・勝ちパターン、負けパターンは何なのか?
・ビジネスの資源(人、モノ、金、情報、時間)を十分に持っているか?
・事業を進めるのに適した組織になっているか?

今日はここまで!お疲れ様でした!

ありがとうございました!
