美容室経営の教科書 #6 SWOT(スウォット)分析

独立して自分の美容室を持った皆さんは経営者です。今まで技術・デザインや接客の勉強はたくさんしてきたと思います。しかし、これからは経営の勉強もしていかなくてはなりません。残念ながら美容師に経営を教えてくれる機関はありません。そこで私の経験をもとに美容室経営の教科書を作りましたので、競合の多い美容業界を勝ち抜くヒントにしていただけたら幸いです。

SWOT(スウォット)分析

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先生

こんにちは!今日は経営戦略を立てる上で重要な3つの分析方法の第二弾SWOT分析について勉強していきましょう!

先生

今日のゴールは経営戦略を立てる上で重要な分析方法SWOT分析を学ぶこと!です。

経営戦略を決めることは、次回も続く講義を受けてからとなります。

よろしくお願いします!

ぱん太

お願いします!

先生

SWOT分析とは自社の強み(Strengths)弱み(Weaknesses)、外部環境の変化としての機会(Opportunities)脅威(Threats)を明らかにし、それらを組み合わせて経営戦略を考える分析方法です。

ぱん太

自社の強み?あるかなぁ・・?

先生

そう思う方は非常に多いです。ですが、お客様が来ている時点で「強みがない」ということはありません。次の様な視点から考えてみて下さい。

先生

①顧客の視点から考える

「なぜ、お客様はあなたの店に来店してくれるのか?」

「なぜ、あなたの店の商品を買うのか?」

自身に問いかけて下さい。

お客様へアンケートやインタビューしても良いでしょう。

顧客の視点に立つことで、自社の「強み」が見えてきます。

先生

②競合他社と比較してみる

お客様は競合他社と比較して「良いところがある」からあなたのお店を選んでいます。

競合他社のホームページや立地、値段、メニューなど調査・比較してみましょう。

従業員に聞くのも良いかもしれません。

ぱん太

なるほどぉ。

先生

弱みも同様です。

顧客・競合・従業員の視点に立って考えて下さい。

先生

注意点としてよくありがちなのが、内部環境の「弱み」と外部環境の「脅威」がごっちゃになってしまうことです。

内部環境は「自社が原因のもの、自社が持っているもの、頑張れば何とかできるもの」で、外部環境は「影響を受けるだけで、自社の力では変えようがないもの」です。

例えば、「立地が悪い」は移転することも可能なので内部環境の「弱み」です。「人口減少や不景気など」は自社では変えられない外部環境なので「脅威」です。

ぱん太

わかりました。

先生

次に「機会」と「脅威」についてですが、こちらは少し難しいかもしれません。

例になる図が説明の下にありますので参考にして下さい。

先生

「機会」と「脅威」の見つけ方

外部環境は「政治」「経済」「社会」「技術」の4つの視点から考えて下さい。

政治・・法律の改正や政治動向

経済・・景気動向や金利

社会・・人口動態や生活スタイル

技術・・新技術や技術の陳腐化

先生

下の図の例のように、出せるだけ出してみて下さい。

先生

強み・弱み・機会・脅威を出せるだけ出したらクロスSWOT分析をしていきます。

ぱん太

クロスSWOT分析

先生

クロスSWOT分析とは内部環境と外部環境を組み合わせて、

「強み✖️機会(積極化)」

「強み✖️脅威(差別化)」

「弱み✖️機会(改善)」

「弱み✖️脅威(防衛・撤退)」の4つのパターンで明確にします。

下の図をご覧ください。

先生

強み✖️機会(積極化戦略)

自社の「強み」を活かして「機会(ビジネスチャンス)」に対して、どんな施策や行動をとればいいか検討します。

ここは最優先に考えましょう。

ぱん太

前の図の例で言うと「強み」が技術力が高くリピートが多いで、「機会」が人が集まっている地域だから「積極的に集客をかける」みたいなことですか?

先生

素晴らしい!その通りです。それ以外にも考えられることは全部出してください。

ぱん太

はい!

先生

以下同様に出して下さい。

先生

・強み✖️脅威(差別化戦略)

自社の「強み」を使ってどうやって「脅威」から切り抜けていくかを考えます。

競合他社に対する差別化が中心になります。

・弱み✖️機会(改善戦略)

「機会(ビジネスチャンス)」を生かすために弱みを補強したり、改善したりします。

弱みの克服には時間がかかることが多いので、少しずつ段階的に進めましょう。

・弱み✖️脅威(防衛・撤退)

「脅威」の影響を最小限にする防衛策を考えます。

最終的には、事業の撤退も視野に入れる必要があります。

先生

SWOT分析は経営全体・事業全体の現状を把握するだけでなく、様々な項目やテーマごとに分析を行うと課題が明確になり、戦略を立てやすくなります。

例えば「集客」について強み・弱み・機会・脅威を分析したり、「採用」についても可能です。最初は慣れないので埋まらない項目もあると思いますが、繰り返しやってみたり、定期的に見直すと精度が上がってきますので、がんばりましょう!

ぱん太

がんばります!

先生

最後に今日のまとめです!

今日のまとめ

SWOT分析とは

自社の強み(Strengths)弱み(Weaknesses)、外部環境の変化としての機会(Opportunities)脅威(Threats)を明らかにし、それらを組み合わせて経営戦略を考える分析方法。

・「強み」「弱み」を見つける際のポイント

①顧客の視点から考える

②競合他社と比較してみる

・「機会」と「脅威」を見つける際のポイント

①政治・・法律の改正や政治動向

②経済・・景気動向や金利

③社会・・人口動態や生活スタイル

④技術・・新技術や技術の陳腐化

の4つの視点から考える。

・クロスSWOT分析とは

内部環境と外部環境を組み合わせて、「強み✖️機会(積極化)」「強み✖️脅威(差別化)」「弱み✖️機会(改善)」、「弱み✖️脅威(防衛・撤退)」の4つのパターンで分析する方法。

先生

今日はここまで!お疲れ様でした!

ぱん太

ありがとうございました!

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